入間川の水源をめざす旅 ~湧き水から始まる入間川

by i Sayama事務局
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i-Sayama 入間川の源流をたどる旅

狭山市の真ん中を通る入間川その水源はどこか?

狭山市のほぼ真ん中には一級河川である入間川が流れています。私たちの暮らしの中でかかせないものとなっているこの川について狭山市民なら一度は「この水源はどこにあるのだろう?」と考えたことがあるのではないでしょうか。

実はこの入間川を辿っていくと、ちいさな湧き水に行きつきます。

今回は2019年夏にアイサヤマのスタッフが訪ねた「入間川の水源」を紹介します。

そもそも入間川とは?

そもそも入間川とは、全長67.4㎞の荒川水系の一級河川で、その源泉は埼玉県飯能市にあります。途中、飯能市、入間市、狭山市、川越市、川島町の5つの市町を通り、川越の先で荒川と合流します。

飯能市など上流の山あいでは大きく蛇行しているものの入間市や狭山市あたりからは河川敷の幅も広がり、まっすぐでゆっくりとした流れに変わっていきます。入間川上流は川幅が狭い清流になっていて、キャンプ場などが沢山あり、夏は釣りや川遊び、キャンプなどを楽しむ人で賑わいます。下流域でも護岸工事や河川敷の整備が進み、水辺でのイベント開催など入間川の活用が進んでいます。

入間川の水源をたどる旅

狭山市から入間川の源泉を目指すには、入間川と並行して走る国道299号線で飯能の市街地を目指します。飯能の市街地に入ると、県道28号線を抜けて県道70号線へと続く入間川沿いの道をひたすら西に向けて車を走らせていきます。県道70号線は飯能下名栗線といい、入間川と交差しながら川沿いをずっと走っていきます。このあたりから川幅は大分狭くなり、狭山市で見る入間川とは全く違う清流になっていきます。

県道70号はやがて青梅秩父線(県道53号)にあたります。

県道70号から県道53号へと合流する交差点

県道53号をさらに北に向かって車を走らせていくと、左側に名郷(なごう)というバス停が現れます。

ここは、蕨山へのハイキングコースのゴール地点にもなっていて、名郷公衆トイレと国際興業バスの名郷バス停があります。

この公衆トイレから北を見ると大きな右カーブがありますが、ここに左にそれる秩父上名栗線(県道73号線)があります。この道が入間川の源流にたどり着く道となります。

公衆トイレの裏側には川幅が更に狭くなった、「沢」になった入間川を見る事ができます。上流からの水が絞られて細くなっているせいか、ここは流れが非常に急です。

i-Sayama 入間川を源流をたどる旅

入間川の源流に最も近いキャンプ場

県道53号から県道73号線(秩父上名栗線)へとそれていくと、入間川を左に見ながら進む細い道に入ります。右側には民家が立ちならんでいますが、少し進むとやがて民家も無くなり、いよいよ道も狭くなってきます。さらに進んでいくと入間川の源流最後の施設「大鳩園」というキャンプ場が左に現れます。

このキャンプ場こそ入間川の源流に最も近いキャンプ場という事になります。

いよいよ源流に続く林道へ

大鳩園を通過するとすぐに県道73号線から右にそれる林道があります。このあたり一帯は県立奥武蔵自然公園に指定されていて、道路や砂防ダムくらいの開発しか行われていない大自然エリアです。ここからは飯能市が管理する山中道という林道を進んでいきます。自然エリアであり、人の目からも離れた場所であるため、近年違法業者により廃棄物の不法投棄が問題になっているようです。ここより下流には多くの子供連れの家族らが楽しむキャンプ場が多数あるため厳しく取り締まってほしいものです。

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ここから先の林道は水源に続く道になっていて、釣りや川遊び、キャンプなどでの立ち入りを行わないようにお願いする看板などが飯能市によって立てられています。県立の自然公園内でもあり、特にここからは人気が無くなることから事故防止のためにもルールを守る必要がありそうです。

遂に入間川の起点となる場所へ

ここから先の道路は舗装はされているものの、道路も古く、また途中からガードレールなども無くなり、運転を誤ると一気に沢に落ちてしまうような場所もあります。対向車が来たら進めなくなる場所もあります。片側は入間川で反対側は斜面になっているため、降雨による土砂崩れが起こっている場所もあります。

辺りは高い木々が多い茂っているため晴れている日でも日光が入りずらく、道路には苔が生えていてとても暗い道が続きます。

暗く続いた道を行くと川のせせらぎの中、滝が落ちるような音が聞こえてきます。そして正面に砂防ダムのようなものが現れます。

ここが一級河川入間川の「起点」となる場所です

大きくカーブがあり、その先に砂防ダムが見え、そこから下に沢となって水が流れて行っています。そして道路わきには「一級河川入間川起点」と書かれた石碑が立てられています。

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さらに石碑の横には、飯能市が用意した「入間川」を解説した看板が立てられています。ここからおよそ67.4㎞の長さの入間川が始まり、そして川越の先で荒川と合流するのです。

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ついにたどり着いた入間川の起点ですが、気になることが沢山あります。まず目の前に見える砂防ダム。そこから水が流れてきているため、まだ入間川の源泉にたどり着いたとは言えません。入間川の定義はここからという事になりますが、その先には何が待っているのでしょうか。また入間川起点の先にまだまだ続く舗装道路も気になるところです。

さらに入間川の源泉を目指して

起点の石碑から更に先に進んでいくと水源までの最後の分かれ道が現れます。このあたりは先ほどの名郷バス停からハイキングで訪れる人も多いようで、ハイキングコースのルートもいくつか用意されているようです。

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この道は左に行くと「ウノタワ」に行き、右に行くと妻坂峠に行きます。すでに入間川の起点を過ぎているため、どちらも入間川の源泉に繋がるといってもよいと思いますが、水の流れが多い方を選んでいくと右を選ぶことになります。

ちなみに「ウノタワ」とは、横倉山の稜線上に突如現れる開けた場所です。木々が茂る山林の中でこのエリアは石灰岩層があるために木々が育ちにくい環境になっているようです。ウノタワという名称の由来は、昔この開けた場所に沼があり、山の神様の化身である「鵜(ウ)」が住んでいたが、この鵜を猟師が誤って撃って死なせてしまい、それとともに沼も消滅したという事です。鵜の田があったことからウノタワと言う名称になったようです。

さて、この分けれ道は右に進んでいきます。

道路はより狭く、そして急峻になっていきます。起点までの道ではハイキングの人がぽつぽつと居ましたが、さすがにここからは誰もいません。

突然開けた場所に更に砂防ダム

急な道路を進んでいくと、今度は逆に道路も開けてきました。途中、人の手で開発がすすめられたような場所もあり、日の光も入ってくるようになりました。

そしてついに舗装道路の終点にやってきました。Uターンできるように少し広いオーバル状に舗装がされていて、その先に砂防ダムと小さな橋が現れました。

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手前の橋を渡ったところには何やら看板が立てられていて道が続いています。砂防ダムからも水が流れてきていますが、写真左の立て看板方面から流れる水の方が多いためそちらに進むことにします。

ここからは完全に徒歩で進む山道です。道があるのかどうかも分からないため、ハイキングに来た人たちが所々に石を積んで帰り路が分からなくならないように進んだ後が残っています。

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入間川はすっかり小さな水の流れになっています。この辺りは、もはやあちこちに湧き水があり、それらが集まってこの流れを形成しています。同じような太さの流れがいくつかありますが、中でも太い流れを見つけて進んでいきます。

遂に見つけた最後の湧き水

獣道もなくなり、いよいよ細い沢伝いに登っていかないといけなくなりました。ここは非常に急な斜面になっています。ちなみにこの辺りでは携帯電話は圏外になっています。

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急峻な斜面を登っていくといよいよ水がほそくなり、ついにそれより上に水が無い湧き水を発見しました。舗装道路の終点からおよそ20分くらい山道を歩きましたが、入間川の源泉となる場所です。

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入間川はこのあたり一帯の湧き水が集まり、小さな流れを作り小川ができて、更に途中いくつかの河川と合流して私たちの住む狭山市まで流れてきます。

入間川の起点の石碑より上にはいくつもの湧き水があり、それらが集まって石碑の後ろにあった砂防ダムから流れ出て入間川が始まるのです。先ほど触れた「ウノタワ」に行く道に沿うようにも沢ができていて、そこから流れてくる水もまた入間川の源泉と言えます。

源泉を見るまでに注意したい事

さて、今回の水源を目指す旅ですが管理する飯能市にいろいろと確認を取って進めました。ハイキングコースになっているとは言え、とても険しい道である事には変わりません。道路状況は事前に確認を行いましょう。また源泉のある山々は個人所有の土地を市が管理している場合も多く利用の際には注意が必要です。このあたりも飯能市に確認を取るようにしましょう。

更にハイキングなどで入る場合、十分な装備はとても重要です。車を降りてから源泉の湧き水までは20分程度の徒歩でしたが、何も目印をつけずに歩いていたら戻る道が全く分からなくなってしまいます。山に入る際の十分な知識と装備をもたずに入るのは絶対にやめましょう。

入間川の水源に向かう中、自然についてもいろいろと考えさせられる旅になります。

※2020年6月4日現在では、最後のキャンプ場「大鳩園」から入間川沿いに行く道は大雨による土砂災害の影響で通行止めになっていて現在は通行できません。

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