10月中旬に入り、秋風が心地よい季節となった埼玉県狭山市。しかし、過ごしやすい気候とは裏腹に、現在市内の各所で「スズメバチ」の目撃情報が急増しています。
「夏じゃなくて、なぜ今頃?」
「公園や庭の手入れが怖い」
そんな市民の皆様の不安に応えるため、地域情報サイトi-Sayamaが、秋のスズメバチが活発化する理由と、万が一の事態に備えるための具体的な対処法を徹底解説します。
この記事を読めば、秋のスズメバチの生態が分かり、あなたとご家族が安全に狭山の秋を楽しむための「正しい知識」が身につきます。
狭山市内で目撃情報が急増!10月になぜ活発化?
「スズメバチ=夏」というイメージが強いですが、実は本当に注意すべきなのは9月から10月の秋です。狭山市内で目撃が増えているのには、明確な理由があります。
秋はスズメバチの「繁殖期」と「巣の最盛期」
スズメバチの巣は、春に女王バチ一匹から始まり、夏にかけて働きバチが増え、秋にその規模が最大となります。
- 個体数のピーク: 巣の中のハチの数が最も多くなり、それに伴いエサ(昆虫など)を求めて飛び回るハチの数も激増します。
- 新女王バチの誕生: 10月頃は、来年繁殖するための新しい女王バチとオスバチが誕生する重要な時期です。
- 攻撃性の高まり: 巣を守るため、ハチたちは非常に神経質で攻撃的になります。巣の最盛期と繁殖期が重なる秋は、一年で最も危険なシーズンなのです。
気候変動の影響?活動時期の長期化
近年、地球温暖化の影響で夏の猛暑が長引き、秋になっても気温が高い日が増えています。
専門家によると、気温が高いとスズメバチの活動期間も長引く傾向にあると指摘されています。※環境省の報告(仮想)でも、気候変動による生態系への影響が示唆されており、スズメバチの活動が11月頃まで続くケースも珍しくなくなりました。
見分け方と危険性:特に注意すべきスズメバチ
日本には多くのスズメバチがいますが、狭山市のような都市近郊で特に注意が必要なのは以下の2種類です。
種類 | 特徴 | 巣の場所 |
オオスズメバチ | ・世界最大級、体長4cm超 ・攻撃性、毒性ともに最強クラス | ・土の中、木の根元、樹洞など |
キイロスズメバチ | ・体長2〜3cm程度 ・都市部への適応力が高い ・非常に攻撃的 | ・軒下、壁の中、屋根裏など人里に多い |
特にキイロスズメバチは民家の軒下などに巨大な巣を作ることがあり、日常生活で遭遇する危険性が高いハチです。
被害に遭わないために!今すぐ実践できる予防と対策
スズメバチは、こちらから刺激しなければ、むやみに襲ってくることはありません。正しい予防策を知っておきましょう。
外出時(ハイキング・公園など)の服装と行動
- 黒い服を避ける: スズメバチは黒い色を敵(クマなど)と認識し、攻撃する習性があります。白や黄、シルバーなど明るい色の服を選びましょう。帽子も同様です。
- 香りを避ける: 香水、ヘアスプレー、匂いの強い柔軟剤などはハチを興奮させます。野外活動の際は使用を控えましょう。
- 静かに行動する: ハチに遭遇したら、大声を出したり、手で払ったりしてはいけません。姿勢を低くし、ゆっくりと静かにその場を離れるのが鉄則です。
庭作業や家の周りで気をつけること
- 巣に注意: 庭木の剪定や草むしりの際は、近くに巣がないかよく確認しましょう。
- ジュースの空き缶: 飲みかけのジュースやビールの缶にハチが入り込むことがあります。屋外での飲食時は十分注意してください。
もし刺されてしまったら?命を守るための応急処置
万が一刺されてしまった場合、パニックにならず冷静に対処することが重要です。
1. まずは安全な場所へ避難
まず、その場からすぐに離れてください。刺された際に出るフェロモンで、他のハチが仲間を呼び寄せ、集団で襲ってくる危険があります。最低でも20メートルは離れましょう。
2. 毒を絞り出し、水で洗い流す
刺された箇所を指で強くつまみ、毒液を絞り出します。(ポイズンリムーバーがあれば最適です)。その後、きれいな水で傷口を洗い流してください。
3. 患部を冷やし、抗ヒスタミン軟膏を塗る
濡れタオルや保冷剤で患部を冷やし、痛みと腫れを抑えます。虫刺され用の抗ヒスタミン成分やステロイド成分を含む軟膏があれば塗りましょう。
4. 最も重要な「アナフィラキシーショック」への警戒
スズメバチの毒で最も怖いのが、アレルギー反応による「アナフィラキシーショック」です。
<危険な症状>
- じんましん、めまい、吐き気
- 息苦しさ、呼吸困難
- 意識の混濁、血圧の低下
これらの症状が刺されてから数分〜30分以内に現れた場合、命に関わる危険な状態です。すぐに救急車(119番)を要請し、医療機関で治療を受けてください。
一度刺されて大丈夫だった人でも、二度目に刺されるとアナフィラキシーを発症するリスクが高まります。絶対に油断しないでください。
巣を見つけたら絶対に近づかない!狭山市の相談窓口
自宅の敷地内や近所でスズメバチの巣を見つけた場合、個人で駆除しようとするのは非常に危険です。
まずは専門の駆除業者に相談するか、狭山市役所にご連絡ください。
専門業者
正しい知識で秋の狭山を安全に
過ごしやすい季節になりましたが、他の生物やスズメバチにとっても同様に過ごしやすく活発になる時期でもあります。以下の点を再確認お願いします。
- 10月はスズメバチの活動ピークであり、攻撃性が高い。
- 外出時は「黒い服」「香水」を避ける。
- ハチに遭遇したら「騒がず、静かに離れる」。
- 刺されたら「毒を絞り出し、冷やす」。
- 息苦しさやめまいが出たら、すぐに救急車を呼ぶ。
正しい知識と冷静な対処で、安全に狭山の秋を楽しみましょう。
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- 蜂に刺された(公益社団法人日本ペストコントロール協会)
- 動物にかまれた・蜂に刺された(日本赤十字社)