狭山市にも多く生息している「アライグマ」柏原地内で捕獲した映像

by i Sayama事務局
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柏原の家庭菜園を荒らす「アライグマ」が捕獲されました。

2020年7月6日月曜日未明、柏原地内にある個人所有の家庭菜園を荒らす「アライグマ」が捕獲されました。狭山市内ではアライグマによる農作物被害が多数報告されていて、狭山市も環境課より捕獲器貸し出しなどにより害獣駆除を進めています。

今回も狭山市からの貸出器による捕獲でした。

年々増えている「アライグマ」による農作物被害

アライグマと言えば「ラスカル」を思い出します。かわいい姿としぐさで人気のキャラクターですが、野生のアライグマはこのキャラクターのイメージからはかけ離れていて、とても狂暴です。

近年では、狭山市内でも沢山見られるようになり、農作物を荒らす「害獣」として駆除の対象になっています。

外来種「アライグマ」の生態は?

アライグマは北アメリカが原産の外来種です。ほぼ日本全国で生息が確認されていて、その繁殖力は非常に高く、春ごろに出産期を迎え、1回に3~6匹程度出産します。雑食で昆虫、小動物や農作物を主に食べているため、生態系や農業に対して重大な影響を与えています。アライグマは夜行性であるため、夜に活動して畑を荒らします。

巣穴を自分で作ることは無く、何かの陰や元々あった穴、最近では空き家や人気のない神社の縁の下などに住み着きます。時には民家の近くにある物置などにも巣を作ったりします。

感染症の伝搬や病原菌を運ぶ危険種です

アライグマは農作物被害の他にも、病気や感染症を運ぶ危険な動物です。アライグマ特有の「アライグマ回虫」という寄生虫を保有していて、糞便を排泄した際に大量の回虫の卵も排出されます。これらが農作物にかかったりして人の体内に入るような事があると重大な神経疾患を引き起こす可能性があります。

また、ダニや狂犬病、レプトスピラ症のキャリアとしても有名で、これらは様々な症状を引き起こし、狂犬病などでは死亡する例もあります。

人だけでなく、ペットなどにも感染する場合があり、雑食であるアライグマは餌に困ると手当たり次第なんでも食べます。庭で飼っていた鳥や鯉がやられたり、猫や犬がかみつかれ病気をうつされたり、死に至るケースもあります。

なぜこんなにも増えているのか?

特定外来種であるアライグマは、何でもよく食べるのでいったん人が居るエリアに巣をかまえれば食料に困ることがありません。また天敵となる生物もいないため、人間が暮らすエリアでもどんどん増えていきます。唯一の天敵となれるのは「人間」という事になります。しかし、人間が近寄っていくと威嚇したり時には噛みついたりもしてきます。出会ってしまっても、うかつに近寄らないように注意しましょう。

捕獲する際には注意を!

アライグマの捕獲数は年々増えています。それだけ繁殖もしているという事でもありますが、捕獲には正しい知識が必要です。アライグマは特定外来種に指定されていて、鳥獣保護管理法という法律の下、正しく捕獲しないと法律違反になる場合があります。狭山市などに依頼して捕獲器を借りて設置し捕獲後に狭山市に連絡を入れて回収してもらう場合には問題ありませんが、自分で捕獲器を設置し処分することは禁じられています。

どうしても自分で捕獲する場合は埼玉県が実施している「アライグマ捕獲従事者研修会」を受講し狩猟免許を取得する必要があります。

詳しくは狭山市の環境経済部のウェブサイトなどもご覧ください。

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