栄養のバランスが良く、ミネラルも多く含まれるインスタント食品
今までのカップラーメンやインスタント食品のイメージは手軽に食事がとれる反面、「体に悪い」とか「栄養が偏っている」などネガティブなイメージも強く、成長期の子どもにはあまり与えたくないと考える親も多くいると思います。添加物や保存料、塩分も多いため、食べ過ぎると様々な病気を引きを超す原因となりうるなどの情報が多く発信されています。
現代社会では、誤った情報によるダイエットや、バランスの悪い食生活により発生する健康課題が顕在化しているため、これらを解決すべく「最適化栄養食」を定義して、健康維持とその増進を行うために、日本最適化栄養食協会が2023年に設立され、消費者に栄養のバランスが取れた食品をわかりやすく表示しています。
この協会では、専門家により設定された栄養設計基準を審査し、認証された商品に上記協会のマークを付与して消費者に対して「最適化栄養食」である事をわかりやすく表示する事で、それら商品を普及させ、最終的には個々の健康維持に貢献していくという取り組みを行っています。
認証マークを取得している代表的な食品
2025年5月の段階で、認証マークを取得している食品は90品目で、日清食品のものが殆どとなっています。以下に代表的な商品をご紹介します。
完全メシの栄養価の高さに驚き
現在、最適化栄養食の認証を受けている食品の殆どは、日清食品の「完全メシ」シリーズのものか、もしくはそれとコラボした商品となっています。一般的なカップ麺などには殆ど含まれていないビタミン・ミネラル成分が豊富に含まれていて、タンパク質、炭水化物、脂質の三大栄養素もバランスよく整っています。このシリーズには、厚生労働省が定める日本人の食事摂取基準で定められた33種類の栄養素が含まれています。
インスタント食品=「悪」というイメージはなぜついてしまったか
インスタント食品は手軽に食べられるように加工されている商品であるため、製造過程で加熱や感想などの処理が行われ、熱に弱いビタミンやミネラルが失われやすい傾向にあります。また食物の消化を助け腸内環境を良くする食物繊維は殆ど含まれていません。その割に人間の嗜好にあった味付けを行うために、糖質、脂質、塩分などが多く高カロリーになりやすくなっています。
よくカロリーやエネルギーは摂取できるが必要な栄養素が不足していると言われていますが、その通りで、偏った栄養により「隠れ栄養失調」になるリスクがあります。バランスの悪い栄養の中に風味や食感を良くするための食品添加物も使用されているため、ミネラルやカルシウムの吸収を阻害する可能性も指摘されています。
スピードの速い現代社会では、手軽に食事を済ませるというシーンはよくあり、インスタント食品の摂取機会が多くあるため、病院での診察時やウェブサイトなどでもそれらに警鐘を鳴らすような情報提供が多くあるため、一般に広まったと言えます。
美味しく食べられ、食品ラインナップの増加が課題
栄養のバランスが良くても、食事は美味しく食べることができなければ、そのような食事も口に進みません。また、現在は日清食品の「完全メシ」シリーズが殆どですが、より多くのメーカーがこれらの取組を見せて、認証される商品ラインナップが多岐に渡らなければ、最適化栄養食の普及による健康維持、ひいては健康の増進による病気の予防などにつながっていきません。
一般社団法人日本最適化栄養食協会がより開かれた会になり、単なる日本の省庁からの天下り団体にならない事を願います。